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zoom RSS 小林秀雄さんの 『ヒットラーと悪魔』 

<<   作成日時 : 2016/07/28 02:35   >>

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「マイン・カンプ/我が闘争」を手に取る気にはならない。
なので、小林秀雄さんが読んで文章にしてくださっているのはとてもありがたい。

小林秀雄さんが、昭和35年5月の文芸春秋で、ヒットラーのこの著について書いた文章は言わずもがな素晴らしいが、内容はとても恐ろしい。

今の日本のことを書いているかのようだ。
麻生さんは堂々と、ヒットラーに学べばよい、と公然と、言ってのけた。
政府の方々、本当にそう思っているのかも。
ことごとく、あてはまる。

とっても危険な今の日本。


*****(抜粋)

一見ヒットラーに親しい「革命」とか「暴力」とかいう言葉は、注意して使わないと間違う。
バリケードを築いて行うような陳腐な革命は、彼が一番侮辱していたものだ。
『革命の真意は、非合法を一挙に合法となすにある』
「革命などは、国家権力を合法的に掌握してから行えば沢山だ」

 ― これが早くから一貫して揺るがなかった彼の政治闘争の綱領である

ヒットラーは、首相として政権を握るまで、世界一の暴力団を従えた扇動政治家に過ぎなかった
一切の公職は彼に無縁であった。政治家以前の彼もまったく無職であった。

彼の思想は、彼自身の回想を信ずるなら、ウィーンの浮浪者収容所の三年の生活のうちに成ったものである。

要約することは要らない。
『人性の根本は獣性にあり、人生の根本は闘争にある』


簡単だからといって軽視できない。
独裁制に神経過敏になっている教養人たちに、ヒットラーに対抗できる確固とした人生観があるかどうか、獣性とは全く何の関係もない精神性が厳として実在するという哲学があるかどうかは甚だ疑わしい。

一番大事な鍵は、精神的な看板を掲げているが、ぶつかってみれば、たちまち獣性を現した彼の政敵たちとの闇取引にあった。

人性は獣的であり、人生は争いである、そう彼は確信した。したがって、政治の構造は、勝ったものと負けたものとの関係にしかありえない。

人間にとって獣の争いが普遍的なものなら、人間の独自性とは、仮説上、勝つ手段以外のものではありえない。
ヒットラーはこの誤りのない算術を狂的に押し通した。

ヒットラーの独自性は、『大衆に対する徹底した侮蔑と、大衆を狙うプロパガンダの力に対する全幅の信頼』とに現れた。

大衆の広大な無意識界をとらえて、これを動かすのが問題であった

大衆は、侮蔑されたがっている。支配されたがっている。

他に勝とうとする邪念ほど強いものはない
それなら、勝つ見込みのないものが、勝つ見込みのあるものに、どうして屈従しないはずがあるか。

大衆は理論を好まぬ。

自由はもっと嫌いだ。何もかも君自身の判断・選択に任すと言われればその重荷に堪えられない。

大衆は議論を好まぬ。


世界観は、大衆支配の有力な一手段であり、もっとはっきり言えば、高級化された一種の暴力である。

彼は世界観を、美辞と言わずに、大きな嘘と呼ぶ。

大衆はみな嘘つきだが小さな嘘しかつけないから、お互いに小さな嘘には、警戒心が強い。
大きな嘘となれば、別問題だ。
彼らには恥ずかしくて、とてもつく勇気のないような大嘘を、彼らが真に受けるのはごく自然な道理だ。
大政治家の狙いは其処にある。

たとえ嘘だとばれても、人々の心に必ず強い印象を残す。

大衆は信じられぬほど健忘症であることも忘れてはならない。
プロパガンダは何度も何度も繰り返さねばならぬ。これには忍耐がいるが、大衆は一歩も譲らぬ不屈の精神を読み取ってくれる。

論戦に勝つには、一方的な主張の正しさばかりを論じ通すことだ。

押しまくられた連中は、必ず自分らの論理は薄弱ではなかったか、と思いたがるものだ。

外交は文字通り芝居であった。彼には戦術があれば足りた。

その戦術から言えば、戦争はしたくないという敵国の最大弱点をつかんでいれば足りた。
重点は、開戦まで、正義に基づく外交の成功という印象を、国民に与えておくことにある。
彼は、機をとらえては行った演説や声明のなかで、『自分の望むものは正義と平和だ』と絶叫している。

彼には、言葉の意味などというものが全く興味がなかった。

プロパガンダの力としてしか、言葉というものを信用しなかった。

死んでも嘘ばかりついてやると固く決意し、これを実行した男だ。
通常の政治家には、思いも及ばぬ完全な意味で、プロパガンダを遂行した男だ。

3年間のルンペン収容所で彼が会得したのは、『獣性とは何を措いてもまず自分自身だ』、ということだ。
彼は権力だけを信じた。



*****

だれかと、酷似していないか!!

言葉はつるっつるっと上滑り。
人の言葉を遮り、ほくそえんで自分は正しいと言い続ける。

国民のため、平和のため、という言葉に、嘘がはっきりと表れている。
なのに、惹きつけられる多くの人たち。

これらはまさにヒットラーのしてきた戦術。

政治家に最も、本当の意味では、向いていない。
政治家=独裁者とするならば話は別だが。

平和に暮らしたいと思う人の気持ちに、共感できないのか。

愛はないのか。



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